<欠陥住宅>

不良工事による建物の不具合(建築士・土地家屋調査士・司法)

 今般欠陥住宅に関する問題はその深刻度をますます深めています。

 八王子市に建設された公団の分譲マンションで、結露や雨漏り、鉄筋の爆裂など住宅としての基本性能が確保されていないことがわかり、住民の再三にわたる申し立てでやっと調査が始まりました。

 その過程でコンクリートの打設不良による「ジャンカ」が多数見つかり、またコンクリートの中に幾多のごみが混ざっているなど、悲惨な工事状況が浮き彫りになりました。施工不良箇所からの漏水が原因となり、コンクリート中の鉄筋が錆び建物の寿命を短くする要因ともなり、早急な対処が必要になっています。

 このような事例の場合、事業主や施工業者は適切な対応をとらない場合がよくあります。公団もその例外ではないようです。住民の力とともに法律家、建築士などとの協力が必要になってきます。

 エーソリューションでは弁護士や建築士などが協力し施工不良の指摘や改善、損害賠償の請求などを効率よく行うことができます。

 欠陥住宅の問題で最も悪質なのが「手抜き工事」だと思います。

 この写真は木造床組みの重要な構造部である土台、束、根太の部分の手抜き工事の現場写真です。 木構造の住宅は通常アンカーボルトで固定された土台の上に床壁が構築されますが、ここではその代替として針金で縛った簡易な束と釘だけで固定された大引きが工事されています。

 これでは大きな地震の際には床組みが崩れて、大きな損壊につながる恐れがあるのと同時に、現在床の水平が損なわれている事態を引き起こしています。この現場ではこの束に2階からの柱も乗っているので2階の床も水平が損なわれている状態です。

 一部の悪質な工務店が行っているこのような不正な工事を未然に防ぐのは建築士による適切な工事監理が必要です。

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